安藤ハザマのコーポレートガバナンスを改善する提案について

オアシスはコーポレートガバナンスを改善し、企業価値を守り、株主のリターンを守ることを企図した妥当かつ重要な提案をいたしました。

1.     自己株式取得

この自己株式取得が意味するのは、キャッシュ考慮後のP/Eで1.1倍という日本で最も割安な企業の一つで、最も自分たちが詳しく知っている会社を買うという生産的な資本政策です。これは、非常に競争の激しい不動産や電力事業へのローリターンの投資よりも、はるかに生産的な現金の使い方であります。

2020年2月に公表された中期経営計画において、今後10年のうちに非常に競争の激しい不動産プロジェクトを含む、非建設事業に1000億円を投下するとしております。我々と経営陣との対話において、経営陣は新たな事業に取り組むにあたっての基礎的なことや、投資ストーリーを説明することができませんでした。

したがって、我々はまず、安藤ハザマはその資金のごく一部を用いて、ISSが推奨する水準、10%の範囲内での自己株式取得をすることを推奨します。自己株式取得は資本コストを低減するばかりでなく、自社への投資を通して長期的な企業価値を改善することにつながります。これは、安藤ハザマが買うことができる最も割安なアセットであって、高いリターンをもたらす投資になります。

提案した自己株式取得の総額は、安藤ハザマが不動産や電力事業に投下してリスクに晒そうとしている額の20%に満たない額にとどまります。自己株式取得を経てもなお、800億円以上の余剰資金が会社には残ることになります。これは、現在の状況を鑑みると、かなり控えめな提案をしています。すべての株主はこの提案をサポートするべきです。

2.     定款の一部変更(安全衛生管理の徹底)

安藤ハザマはここ数年、建設現場で大事故を繰り返してきました。この事故の結果、人の命が奪われました。建設現場で働く作業員だけではなく、建設現場を通りかかった無関係な通行人の命も奪われています。この事故を受けて、2018年11月8日にこのような事故の再発防止策を発表しました。

ですが、会社がこれまでに発表した安全策では、これらの問題点への会社の姿勢を改めるような根本的な変化には至りませんでした。我々は安藤ハザマが安全衛生管理を最優先課題にすることができる、そして、そうしなくてはならないと確信しています。この規定を定款に入れることにより、2018年11月に発表された施策に沿って、安全と予防措置の実施に関する歴史を改めてもらうことが喫緊の課題であると認識しております。

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もし、あなたが安藤ハザマの将来を考えるのであれば、今回の定時株主総会において我々の提案に賛成を投票してください。

我々は安藤ハザマの将来を憂いており、我々はこの提案に賛成投票をします。

安藤ハザマは日本で最もよく統治された会社になりえると信じています。安全衛生を高め、無駄な投資をやめるというこの二つだけで、会社を大きく改善させることができます。この変革によって、安藤ハザマの企業価値は我々が保守的に見積もって1,620円以上の株価に、すなわち、140%以上のアップサイドがあると確信しています。